口腔管理体制強化(口管強)・歯科外来診療医療安全対策、歯科外来診療感染対策(外安全1、外感染1)について

口腔管理体制強化(口管強) 認定歯科医院

今後、日本の超高齢化社会や医療費の増加を見据え、健康で長生きできる人が増えることを願い、地域に根ざした「かかりつけ歯科医」の普及を目指しています。

歯科医は、自院での医療提供にとどまらず、医療や介護に関する幅広い知識と見識を持ち、地域住民の歯科衛生の向上に貢献することが求められます。

こうした役割を果たす歯科医院のうち、国の定める基準を満たした場合にのみ、認定が行われます。

にしき歯科は、口腔管理体制強化の認定を受けました。このことで患者さまは、予防歯科を受けやすくなり、保険適応の範囲が拡大されました。

口腔管理体制強化(口管強)に認定されるための基準 

口管強の認定基準は11の基準があります。

  • 歯科医師が複数名配置されていること又は歯科医師及び歯科衛生士がそれぞれ1名以上配置されていること。
  • 次のいずれにも該当すること。
    • 過去1年間に歯周病安定期治療又は歯周病重症化予防治療をあわせて30回以上算定していること。
    • 過去1年間にエナメル質初期う蝕管理料又は根面う蝕管理料をあわせて12回以上算定していること。
    • 歯科点数表の初診料の注1に規定する施設基準を届け出ていること。
    • 在宅療養支援歯科診療所1又は2の施設基準に係る届出を行っていない診療所にあっては、歯科訪問診療料の注15に規定する届出を行っていること
  • 過去1年間に歯科疾患管理料(口腔機能発達不全症又は口腔機能低下症の管理を行う場合に限る。)、歯科衛生実地指導 口腔機能指導加算、小児口腔機能管理料、口腔機能管理料又は歯科口腔リハビリテーション料3をあわせて12回以上算定していること。
  • 以下のいずれかに該当すること。
    • 過去1年間の歯科訪問診療1、歯科訪問診療2若しくは歯科訪問診療3の算定回数又は連携する在宅療養支援歯科診療所1、在宅療養支援歯科診療所2若しくは在宅療養支援歯科病院に依頼した歯科訪問診療の回数があわせて5回以上であること。
    • 連携する歯科訪問診療を行う別の医療機関や地域の在宅医療の相談窓口とあらかじめ協議し、歯科訪問診療に係る十分な体制が確保されていること。
  • 過去1年間の診療情報提供料又は診療情報等連携共有料があわせて5回以上算定している実績があること。
  • 当該医療機関に、歯科疾患の重症化予防に資する継続管理(エナメル質初期う蝕管理、根面う蝕管理及び口腔機能の管理を含むものであること。)、高齢者並びに小児の心身の特性及び緊急時対応に関する適切な研修を修了した歯科医師が1名以上在籍していること。なお、既に受講した研修が要件の一部を満たしている場合には、不足する要件を補足する研修を受講することでも差し支えない。
  • 診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前の連携体制が確保されていること。ただし、医科歯科併設の診療所にあっては、当該保険医療機関の医科診療科との連携体制が確保されている場合は、この限りではない。
  • 当該診療所において歯科訪問診療を行う患者に対し、迅速に歯科訪問診療が可能な歯科医師をあらかじめ指定するとともに、当該担当医名、診療可能日、緊急時の注意事項等について、事前に患者又は家族に対して説明の上、文書により提供していること。
  • 5に掲げる歯科医師が、以下の項目のうち、3つ以上に該当すること。
    • 過去1年間に、居宅療養管理指導を提供した実績があること。
    • 地域ケア会議に年1回以上出席していること。
    • 介護認定審査会の委員の経験を有すること。
    • 年1回以上、在宅医療に関するサービス担当者会議や病院・診療所・介護保険施設等が開催する多職種連携に係る会議等に年1回以上出席していること。
    • 過去1年間に、 在宅歯科栄養サポートチーム等連携指導料を算定した実績があること。
    • 在宅医療又は介護に関する研修を受講していること。
    • 過去1年間に、退院時共同指導料1、 在宅歯科医療連携加算1、在宅歯科医療連携加算2、在宅歯科医療情報連携加算、小児在宅歯科医療連携加算1、小児在宅歯科医療連携加算2、退院前在宅療養指導管理料、在宅患者連携指導料又は在宅患者緊急時等カンファレンス料を算定した実績があること。
    • 認知症対応力向上研修等、認知症に関する研修を受講していること。
    • 過去1年間に福祉型障害児入所施設、医療型障害児入所施設、介護老人福祉施設又は介護老人保健施設における定期的な歯科健診に協力していること。
    • 自治体が実施する事業に協力していること。
    • 学校歯科医等に就任していること。
    • 過去1年間に、歯科診療特別対応加算1、歯科診療特別対応加算2又は歯科診療特別対応加算3を算定した実績があること。
  • 歯科用吸引装置により、歯科ユニット毎に歯の切削や義歯の調整、歯冠補綴物の調整時等に飛散する細やかな物質を吸引できる環境を確保していること。
  • 患者にとって安心で安全な歯科医療環境の提供を行うにつき次の十分な装置・器具等を有していること。
    • 自動体外式除細動器(AED)
    • 経皮的動脈血酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター)
    • 酸素供給装置
    • 血圧計
    • 救急蘇生セット
    • 歯科用吸引装置
      なお、自動体外式除細動器(AED)については保有していることがわかる院内掲示を行っていることが望ましい。

患者さま口腔管理体制強化(口管強)を選ぶメリット

“口腔管理体制強化”(口管強)の基準を簡単にまとめると、次の4点です。

  1. 重症化を予防、長期的な治療を提供してきた実績がある
  2. 特別な研修を受けた歯科医師や歯科衛生士が常勤している
  3. 感染対策を万全に行い、万が一の時にも対応可能
  4. 在宅医療を行う医療機関や、地域と密着・連携

このように“口腔管理体制強化”(口管強)を満たす歯科医院は、自院の患者さまだけでなく地域のみなさまの口内環境の維持・向上に努め、万が一の事態に対応できるように、人員や環境を万全に整えている医院です。

子供からご高齢の方、歯科受診が難しい方でも安心して受診できます。

4つのメリット

予防歯科・フッ素塗布の保険適用回数が増えた

虫歯予防のためのフッ素塗布治療は、一般的な歯科医院では3ヶ月以上の期間を空けないと再び保険適用で治療することができません。しかし、“口腔管理体制強化”(口管強)の認定を受けた歯科医院では、毎月保険適用で治療が可能です。

歯周病の安定期治療

歯周病安定期の治療とは、歯周病の再発防止のためにクリーニングを定期的に行う治療のことです。(歯垢・歯石・着色汚れの除去)

こちらもフッ素塗布と同様に、一般的な歯科医院では3ヶ月以上の期間を空けないと再び保険適用で治療することができません。しかし、“口腔管理体制強化”(口管強)の認定を受けた歯科医院では毎月保険適用で治療が可能です。

在宅訪問ケアが保険適用で利用できる

“口腔管理体制強化”(口管強)認定の歯科医院では、持病や体力、高齢などの理由で歯科受診が難しい患者さまは、ご自宅にて保険適用内で訪問ケアを受けることができます。強診に認定された歯科だと毎月保険適用で受けられるので、症状が重くなる前の予防歯科治療がしやすいです。

安心・安全

滅菌・消毒のための設備があり衛生面で安心ができる、感染症を持つ患者さまが治療を望む場合に適切に応じることができる、自動体外式除細動器(AED)や救急蘇生セットなどがあり治療中以外でも万が一の事態に対応ができることを意味しています。

口腔管理体制強化(口管強)は歯科医院選びの1つの基準になります

以上のようなメリットから、“口腔管理体制強化”(口管強)の認定の有無は、歯科医院を選ぶ基準のポイントの1つになります。

“口腔管理体制強化”(口管強)の厳しい認定基準を満たす歯科医院は、全国でも20%~30%程度だと言われています。予防歯科は一生涯を通して患者さまの口腔の健康を見守る場です。

可能な限り安全に、安心して歯科医療を受け、長きにわたってよい関係性を築くために、“口腔管理体制強化”(口管強)に認定されている私たち、にしき歯科をお選びください。

『歯科外来診療医療安全対策』『歯科外来診療感染対策』(外安全1、外感染1) 認定歯科医院

外安全、外感染とは

外安全、外感染」とは『歯科外来診療医療安全対策』『歯科外来診療感染対策』のことで、患者さまがより安心・安全に歯科診療を受けられる環境の整備を図るために厚生労働省が定めた基準です。

清潔な環境、院内感染対策、救急時の安全対策、安全管理などについて、国が定める厳しい基準を満たしている医院のみが認定されます。

にしき歯科は外安全1、外感染1の認定を受けています。このことで患者さまは、当院でより安心して、安全に歯科診療を受けることができます。

外安全1、外感染1に認定されるための基準

歯科外来診療医療安全対策の認定基準は以下8つにまとめられます。

  • 歯科医療を担当する保険医療機関(歯科点数表の地域歯科診療支援病院歯科初診料に係る施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関を除く。)であること。
  • 歯科外来診療における医療安全対策に係る研修を受けた常勤の歯科医師が1名以上配置されていること。
  • 歯科医師が複数名配置されていること、又は歯科医師及び歯科衛生士がそれぞれ1名以上配置されていること。
  • 医療安全管理者が配置されていること。ただし、病院である医科歯科併設の保険医療機関(歯科診療及び歯科診療以外の診療を併せて行う保険医療機関をいう。以下同じ。)にあっては、歯科の外来診療部門に医療安全管理者が配置されていること。
  • 緊急時の対応を行うにつき必要な体制が整備されていること。
  • 医療安全対策につき十分な体制が整備されていること。
  • 歯科診療に係る医療安全対策に係る院内掲示を行っていること。
  • 7の掲示事項について、原則としてウェブサイトに掲載していること。

歯科外来診療感染対策の認定基準は以下8つにまとめられます。

  • 歯科医療を担当する保険医療機関(歯科点数表の地域歯科診療支援病院歯科初診料に係る施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関を除く。)であること。
  • 歯科点数表の初診料の注1に係る施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関であること。
  • 歯科医師が複数名配置されていること、又は歯科医師が1名以上配置されており、かつ、歯科衛生士若しくは院内感染防止対策に係る研修を受けた者が1名以上配置されていること。
  • 院内感染管理者が配置されていること。ただし、病院である医科歯科併設の保険医療機関にあっては、歯科の外来診療部門に院内感染管理者が配置されていること。
  • 歯科外来診療における院内感染防止対策につき十分な体制が整備されていること

外安全1、外感染1認定医院」を選ぶメリット

外安全1、外感染1の基準を簡単にまとめると、次の3点です。

  1. 特別な講習を受講した医師と歯科衛生士がそれぞれ1名以上配置されている
  2. 緊急時に対応できる環境や、他機関との連携が整っている
  3. 院内感染対策が万全で、一般の方はもちろん、感染症を持ちの患者さまにも対応できる

このように外安全1、外感染1を満たす歯科医院は、治療中に万が一のことがあっても対応できるように、人員や環境を万全に整えております。

妊婦の方や持病をお持ちの方、麻酔が効きにくい、または効きすぎてしまう方なども、安心して受診できることが外安全1、外感染1認定医院を選ぶメリットです。

外安全1、外感染1は歯科医院選びの基準になります

以上のようなメリットからも、「外安全1、外感染1」の認定の有無は、歯科医院を選ぶ基準のポイントの1つになります。

外安全1、外感染1の認定を受けるには、厳しい基準にクリアする必要があります。

私たち歯科従事者は患者さまの安全を守るため日々努力しておりますが、外安全1外感染1の基準を満たすことは難しく、全国的でも20%~30%程度と言われています。

患者さまが歯科医院を選ぶ際の客観的基準として、『歯科外来診療医療安全対策』(外安全1)、『歯科外来診療感染対策』(外感染1)に認定されている私たち、にしき歯科をお選びください。